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日本語パートナーズ記@マニラ

日本語パートナーズ フィリピン3期として9カ月間派遣予定。大学では国語学を専門にやっていましたが、キャリア的には背水の陣。

滞在98日目:脳の煮え立ちそうな日①「折り紙に挑戦」

 「忙しいのは別に構わないけど、せめて予定をずらしてくれないか!」そう神に叫んだところでどうにもなりませんので、おとなしく取り組むこととしました。

 今日は発表が2種3コマ、それからフィリピノ語のテストがありました。コマ数としては前回ヒイヒイ言っていた時よりも少ないですが、発表が両方とも新ネタというのが実にこたえました。昨日など、発表準備をしてよいやらテスト勉強をしたらよいやら、わからないままに寝てしまったような感じです。

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  まずは2コマ連続して「折り紙」の発表です。新ネタということで準備にてこずったのもそうですが、元来手先の不器用な僕にとっては試練ともいうべきテーマとなりました。

 といって、折るだけでは授業としてどうなのかと思いまして、広島に行った話*1とか和紙の話、色の話をしてから実践に移る計画を立てました。色の話というのは「~い」パターンと「~の」パターン*2を挙げて、申し訳程度に日本語の知識を増やせたらなぁという意図のもと準備しました。

 

 ひとつひとつの作成にかかる時間が全く読めなかったので、一応以下の4種を用意して臨むことにしました。

1.かえる

2.しゅりけん

3.ハートのブックマーク

4.はばたくツル*3

  折り紙といったらやっぱり「ツル」をやりたいなぁと思いながらも、基本ながらけっこう難しいというのが現状です。ということでその前にいくつか簡単なステップを踏むこととした次第です。

 

 ところが実際やってみると、思った以上に「かえる」で時間を食ってしまいます。僕の方としても見本用にもっと大きな紙を準備しておくべきでしたが、折り紙というものにさしたる親しみのない彼らにとっては、「開く」とか「さっきつけた線にそって」とかいうのがどうもピンとこないようなのです。僕としても得意なわけではありませんから、説明には大変苦労しました。

 結局1つ目のコマは「かえる」と「はばたくツル」とで時間いっぱい。2つとも動きのある作品ですので、学生たちははしゃいでいましたが、僕としては非常に心残りの大きな回となりました。

 

 反省を次につなげるべく、直後のコマ*4では広島の件をばっさりカット。ともかく折って楽しもうというスタンスで運営することにしました。運よく(?)和紙の解説に用意した動画も固まってしまったので、説明はそこそこに折り始めました。

 今回は4種すべてできないことがわかっていましたので「何をやりたい?」と作品を見せてみると、案外「かえる」と「ツル」の人気が高かったので、まずその2点を。2度目となっても説明の要領はつかめないままですが、肝が据わるとでも言いましょうか、割合楽な気持ちで取り組むことができました。

 別の日本人が見学に来てくれていたこともあってか、今度はスムーズにすすみ、ツルが終わった段階で15分時間が余っていました。終える自信はありませんでしたが、時間が勿体ないと「ハートのブックマーク」に入ったのは正解だったようで、どうにか全員作り上げることができていました。

 2回目に至って時間がうまく使えたのはよかったと思いますが、ブックマークを作れなかった1クラス目については申し訳なさでいっぱいです。もっと恒常的な能力として時間配分をうまくできるようにしたいものですね。

 

 ところで、今回はいろいろなタイプの折り紙を使用しました。「かえる」についてはフィリピンのダイソー*5で購入した普通のものですが、「ツル」では千代紙を、「ブックマーク」では無地の和紙でできた小さい折り紙を使用しました。千代紙と和紙は日本から持ってきたもので、そんなに量はありませんでしたが「好きな色を選んでいいよ」と前に広げますとみんな夢中で取りに来るのでした。安物とはいえ、やはり日本っぽい紙を使うことが楽しかったようです。派遣される前に「普通の折り紙は手に入るけど、千代紙とかは買っていった方が喜ばれる」と聞いていたのですが、まさにその通りでした。

 しかしストックがそんなにないので、友人がこちらに来る際には「お土産」をお願いしたいくらいです。

 

 すでに何度も言っていますが、僕は不器用な性分でして折り紙についても「ツル」ができるかどうかというラインでした。それがこちらの学生に紹介する機を得て、それなりに練習すればソラで折れるようになりましたから、やればできるものだなぁと思います。日本人が海外で日本文化を学ぶ*6、なんていうとかなり倒錯した感じがしますが、それでも別にいいのではないかと思います。海外にでも行かなければ中々折り紙に真剣に取り組むことなんてありませんから。

ショウワグリム しわ紙 友禅千代紙150ミリ 83-0603

ショウワグリム しわ紙 友禅千代紙150ミリ 83-0603

 

*1:平和記念公園の近くにあった折り鶴を捧げるコーナーについて言及しました。ところで、その旅行記もパートナーズ準備と関連付けてここに書くつもりでしたが、時間がなくできず仕舞いでした。いい思い出には違いないのですが。

*2:「赤」「青」「茶色」などが前者、「緑」「紫」「オレンジ」が後者にあたります。この辺りの法則については、橋本陽介『日本語の謎を解く』でも触れられていますが、どうにもうまく説明できませんね。

*3:単なる「ツル」でもよかったのですが、恐らくそれだと折ったことのある学生も多いだろうと思っての配慮です。とはいいながらも、実は僕の折れるバリエーションがこれしかないだけの話です。

*4:今日初めの2コマは連続していました。先生の不在のためなのですが、パートナーズ的には自由にできる稀有な機会を頂けた、といったところです。

*5:品物は日本で買うのとそんなに変わりませんが、こちらは88ペソ均一なので若干高めです。とはいえ「折り紙」や「のりカッター」「割りばし」のような、Japaneseなものが多いのは助かります。

*6:そういえば、僕はコマ回しもニュージーランドでマスターしました。その時も現地の生徒たちに教える名目だったと記憶しています。