日本語パートナーズ記@マニラ

日本語パートナーズ フィリピン3期として9カ月間の活動を経験。大学では国語学を専門にやっていましたが、キャリア的には背水の陣。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

滞在57日目:とある水曜日の日常

ここまでにお見せした記事を振り返ってみますと、どれも割合特別な行事ばかりでふだんの活動があまり見えてこないきらいがあります。授業でのアシスタントは毎日の生活に組み込まれていますので、改めて書き起こそうとするとなかなかむつかしいのです*1。 授…

滞在52日目:能の新しい姿を見る

UP学内で、日本の伝統芸能「能」を見る機会がありました。聞けばフィリピン人で能を継承なさっている方がいるようで、台詞というか歌というかもフィリピノ語でなされるらしいのです。 運よく先生から招待券を頂戴して、シアターに向かいます。夜7時からの公…

滞在51日目:漢字の面白さを語る

2日前に、ある日本語の先生から「漢字の話をしてみないか」というお話を頂きました。レベルは初級クラス。『げんき』で言うと第4課の漢字です。ラインナップは「日、本、人、月、火、水、木……」と、要するに曜日を中心に基本的な漢字が挙げられています。 書…

滞在50日目:花の都のまんなかで

だんだんと忙しい活動が日々を侵し始めました。もちろん僕にとっては喜ばしいこと*1で、1ヶ月もの長きにわたって無聊を託ちていた身分としては、ツケというよりも「お待ちかね」という印象が強いです。 今日は日本文化紹介の一環として、盆踊りをやりました…

滞在45~46日目:日本映画を見る

国際交流基金は、主催や共催という形でさまざまな文化行事に協力しています。といって僕も職員ではないのでその全貌はつかめていませんが、たとえば先日はマニラ首都圏で「人形浄瑠璃」の鑑賞会が開かれていました。残念ながらこれには参加できませんでした…

滞在38日目~43日目:熱にうかされる

金曜の午前中に突然、喉の不調を感じました。考えてみますと、家にいる時はクーラーをつけはなしていますし、研究室でも風邪らしきものが流行っているのですから、順当といえばそうなります。養生しなければ、と思ったのはすでに遅く、午後から夕方にかけて…

牧野成一・筒井通雄『日本語基本文法辞典(A Dictionary of Basic Japanese Grammar)』ほか

本好きですので、フィリピンに来る時にもあれこれスーツケースに詰め込んだ自覚はありました。けれども、いざ数えてみたときに20冊以上詰まっているとは思いませんでした。本当は大岡昇平『野火』とか蜂須賀正氏『南の探検』*1なんていう、フィリピンに材を…

滞在35日目:新学期の幕開け

とうとう、日本語パートナーズの本丸といえる、授業でのアシスタントが始まりました。今日が初日ということで、柄にもなくわくわくするのを抑え、昨晩は早めに寝付きました。 といってもちろん1回目の授業ですから、日本の大学でもそうあるように、今日行わ…

滞在32日目:先生向けの研修を見学

JFM(国際交流基金マニラ支部)で、高校の日本語の先生方を対象とした研修が開かれるというので見学に行くことにしました。前日に、おそらく食べすぎによる嘔吐から学校を早退していまして、朝方は様子見と思いましたが、どうにかシャキッと歩けそうだった*1…

虫のいろいろ

尾崎一雄の短編が名品*1なのはさておき、やはりフィリピンをはじめとする東南アジアでは、どこにでも虫が湧くのに悩まされることが多いです。見るからにぼろい建物ならあきらめもつくのですが、わりに新しい建物でも油断ならないというのがちょっと苦しいと…

滞在30日目:ようやくの仕事始め

ようやく仕事です。といっても授業のアシスタントではなく、ネイティブスピーカーとしてオーラルテストの面接官を任されました。社会人がほとんどの学外向けのクラスのようで、基本的な表現を学んだところでの期末試験です。 初め安請け合いしたときは、僕の…

街の人たちとのエピソード

けっこう僕はいろんな人に話しかけられる質の男みたいです。「いろんな人」というのはつまり、僕のことを知らない街の人なのですが*1、こと海外ではそれが顕著に思われます。今までにも書いたことがありますが、ロンドンでは「一番近い駅はどこ?」「バッキ…