日本語パートナーズ記@マニラ

日本語パートナーズ フィリピン3期として9カ月間の活動を経験。大学では国語学を専門にやっていましたが、キャリア的には背水の陣。

2016-01-01から1年間の記事一覧

滞在45~46日目:日本映画を見る

国際交流基金は、主催や共催という形でさまざまな文化行事に協力しています。といって僕も職員ではないのでその全貌はつかめていませんが、たとえば先日はマニラ首都圏で「人形浄瑠璃」の鑑賞会が開かれていました。残念ながらこれには参加できませんでした…

滞在38日目~43日目:熱にうかされる

金曜の午前中に突然、喉の不調を感じました。考えてみますと、家にいる時はクーラーをつけはなしていますし、研究室でも風邪らしきものが流行っているのですから、順当といえばそうなります。養生しなければ、と思ったのはすでに遅く、午後から夕方にかけて…

牧野成一・筒井通雄『日本語基本文法辞典(A Dictionary of Basic Japanese Grammar)』ほか

本好きですので、フィリピンに来る時にもあれこれスーツケースに詰め込んだ自覚はありました。けれども、いざ数えてみたときに20冊以上詰まっているとは思いませんでした。本当は大岡昇平『野火』とか蜂須賀正氏『南の探検』*1なんていう、フィリピンに材を…

滞在35日目:新学期の幕開け

とうとう、日本語パートナーズの本丸といえる、授業でのアシスタントが始まりました。今日が初日ということで、柄にもなくわくわくするのを抑え、昨晩は早めに寝付きました。 といってもちろん1回目の授業ですから、日本の大学でもそうあるように、今日行わ…

滞在32日目:先生向けの研修を見学

JFM(国際交流基金マニラ支部)で、高校の日本語の先生方を対象とした研修が開かれるというので見学に行くことにしました。前日に、おそらく食べすぎによる嘔吐から学校を早退していまして、朝方は様子見と思いましたが、どうにかシャキッと歩けそうだった*1…

虫のいろいろ

尾崎一雄の短編が名品*1なのはさておき、やはりフィリピンをはじめとする東南アジアでは、どこにでも虫が湧くのに悩まされることが多いです。見るからにぼろい建物ならあきらめもつくのですが、わりに新しい建物でも油断ならないというのがちょっと苦しいと…

滞在30日目:ようやくの仕事始め

ようやく仕事です。といっても授業のアシスタントではなく、ネイティブスピーカーとしてオーラルテストの面接官を任されました。社会人がほとんどの学外向けのクラスのようで、基本的な表現を学んだところでの期末試験です。 初め安請け合いしたときは、僕の…

街の人たちとのエピソード

けっこう僕はいろんな人に話しかけられる質の男みたいです。「いろんな人」というのはつまり、僕のことを知らない街の人なのですが*1、こと海外ではそれが顕著に思われます。今までにも書いたことがありますが、ロンドンでは「一番近い駅はどこ?」「バッキ…

滞在26日目:フライパンが来た

週末と言えばモールが当たり前になりつつあります。哀しくなるので計算したくはありませんが、滞在を9ヶ月としたときに、「週末」は4回/月×9ヶ月なので36回しか訪れてくれないことになります。ほんとうはもっといろんなところに行ったり、いろんな人と遊ぶべ…

洗濯事情について

フィリピンで9ヶ月を生活するとなった時に、真っ先に心配したのは食事でも病気でもなく、日々の洗濯でした。派遣先が決定して割と早い段階で寮の情報も送られてきましたが、洗濯の設備はなさそうとわかり、どうしたものかと頭を悩ませました。 前に1ヶ月滞在…

滞在22日目:日本語クエスチョン

しつこく言いますが、僕の赴任している学校では、まだ学期が始まっていません。今年からタームが変更されたそうなのですが、この空白の3週間をどう過ごすべきか、途方に暮れたまま2週間が経過してしまった感があります。 とはいえちまちまと準備はしていて、…

滞在18日目:コバンザメ的マニラ市内観光②

観光も2日目。朝6:30に朝食を頂き、2名の先生方がお帰りになりました。あとお一方はもう1泊なさるということで、少しこぢんまりとはなりましたが小旅行は続きます。 今日行くのはイントラムロスのサンチャゴ要塞(Fort Santiago)。マニラでももっとも有名な…

滞在17日目:コバンザメ的マニラ市内観光①

夕方に韓国関連の学会に顔を出して、お昼をたらふく頂きました。ちょっと諸事情あって*1出遅れこそしたものの、満腹に十分なおいしい料理を楽しみました。 学会自体は今日が最終日ということで、参加者=韓国に関連した研究を行っている方々が、今度の会を通…

滞在12日目:週末のモール探索

ストレスというと大げさなのだけど、こっちでの生活はけっこう精神的にこたえています。いくつか要因はあるわけですが、ごく簡単に言うと「さみしい」というのが一番大きいようです。というのも、僕はこれまでに一人暮らしというものをした経験がありません…

滞在9日目:豚の丸焼きを食べる

研究室のある先生がお誕生日ということで、お昼ご飯に豪勢な準備がなされました。午前中は図書館でちょっと仕事をして、12時ごろいそいそと引き上げてくると、レストランから出張してきたような給仕さんと、料理が並んでいました。ご飯とcalamare(イカリン…

滞在7日目:再会のご挨拶

朝は5:50に電話で起こしてもらいました。昨晩も決して早く寝たわけではありませんでしたが、最後にどうしてもメンバーにお別れを言いたかったのです。「お別れ」なんていうと大仰ですが、中間報告で集まるのが10月ということになっていますから、全員が一堂…

滞在4日目:再会で始まりを知る

今日は朝から、こちらでお世話になる先生との顔合わせがありました。実を言いますと、今回僕がお世話になる先生とは顔見知りでして、「お久しぶりです!」と再会を喜ばせていただきました。 顔合わせと言ってもただ挨拶をするだけではなく、初対面ですのでIc…

到着と喧騒

ええとですね、じつはとうに到着しておりまして、みんな元気に生活し始めた所です。ひとまずは全員がマカティ市に滞在して、国際交流基金のマニラ支部(JFM)で研修に励んでいます。が、いかんせんブログを更新する暇がないのです。 研修自体は夕方終わるの…

役に立ちそうなもの #2(教具編)

さて、「役に立ちそうな」はなしもしていかなくてはなりませんね。出発間近ですが、荷詰めがてらこれまでに購入したものを少しずつ挙げておきたいと思います。 今回は教具編、とでも題しましょうかね。

「「忙しい」と言う」という現象

たぶん僕はいま忙しく日々を過ごしています。それはフィリピン派遣の準備であったり、旧交を温めるためだったり、家の片づけをするためだったりするわけですが、そのために勉強とか諸手続きが間に合わないというのは弁明にすぎないのでしょう。 たとえばこの…

杉原洋紀・堀口美奈『最初のペンギン ストーリーでわかる! らくらく外国語習得術』

このところ、いままでにないほど集中して読書に励むことができています。といって、趣味で集めた近代文学の本は読めず、日本語パートナーズがらみの本が中心となっているので、読書家は名乗れませんね。 キュートな表紙は、あのSuicaのキャラクターでおなじ…

永井一郎『朗読のススメ』

さて、今回読んだのはこれ。 さすがに有名な人ですので「永井一郎」と聞いただけでピンとくる方も多いとは思いますが、「サザエさん」で波平役を長らく演じていらした俳優さん*1です。まぎれもない名優でしたが、惜しくも2年前に他界されています。本書の刊…

千野栄一『外国語上達法』等、モチベーションを上げる読書

今日読み終わったのはこの本*1。 題名を見る限りあまりに安直。「こんなものを読んでコツが分かれば誰も苦労しない!」と僕もそう思いました。しかし、岩波新書についてご存知の方ならお判りでしょうが、このレーベルの黄色表紙は70年代~80年代に出版された…

フィリピンフェスティバルをぶらり

研修最終日に、「明日は東京でベトナムフェスタをやっているから行こうと思う」と言っている方がいました。それを受けて、あるメンバーが「フィリピンのフェスティバルもあるのでは」と調べたところ、果たして日比谷公園で開催されるとのことで、今日はそれ…

横浜をぶらり

「毎日更新します」みたいなことをぬかしておいてなんたる体たらく! と、お思いの方もあるかもしれませんが、実はここ2日ばかり体調を崩して寝込んでおりました。原因にまったく心当たりがないのですが、木曜の午後にお腹を下して、翌金曜の朝には38℃の熱を…

橋本陽介『日本語の謎を解く』

現在準備期間中なわけですが、できるだけブログは更新しようと思っています。といって、無駄に僕の日常なんか語っても仕方ありませんから、そのために毎日1つのトピックを構築できるよう勉強するつもりです。本来順番が逆(ブログのために勉強するのではなく…

役に立ちそうなもの #1

研修中はきわめて規則正しい生活を送っていたのですが、戻るや否や悪しき習慣が舞い戻ってしまいました。まあ資料や写真の整理、読書などでどのみち活発に動いているわけではないのですが、日曜月曜と家に閉じこもっていました。 で、奮起してひさびさに街へ…

「ボルテスⅤ」に関する覚書

研修ではいくつもの驚くべき発見がありましたが、その中のひとつがフィリピンにおける「ボルテスⅤ」の人気です。 (画像はAmazonより) 正式には「超電磁マシーン ボルテスⅤ(ファイブ)」というらしいですが、日本で放送されていたのは70年代後半のこと。いま…

研修27日目(終):「ここまで」と「ここから」

3時まで起きていたのは、他でもなく荷造りにおわれていたためです。僕は整頓の得意な質でなく、またどうしても物を捨てられない性格ですので、部屋が瞬時に散らかってしまうのです。今回も机の上にはプリントが雑然と敷かれ、床には使い終わった電池が転がっ…

研修22日目:己の成長を見る

明日はもう「日本文化紹介」の本番です。タイムテーブル的には本研修の集大成なのですが、準備がだいぶ慌ただしいので感傷に浸る間もなく終わりそうです。今日の午後はフルでその準備に充てられ、万全で挑むことができるというものです。 午前中の語学も終わ…