日本語パートナーズ記@マニラ

日本語パートナーズ フィリピン3期として9カ月間の活動を経験。大学では国語学を専門にやっていましたが、キャリア的には背水の陣。

研修14日目(休み):See you in the future!

 2度目の休日は思い切ってUSJに行きました。

 僕はもともとローラーコースター系*1のアトラクションが大嫌いで、TDLですら10年以上行っていませんし、その他の遊園地はもっとご無沙汰です。

 それでどうしてUSJなぞ行く気になったかというと、ひとえに「バック・トゥ・ザ・フューチャー(以下BTTF)」の最後を見届けるためです。

 

 

 ご存知BTTFは1985年に撮影された映画で、マイケル・J・フォックスクリストファー・ロイドリー・トンプソンらが名演を繰り広げた、名作SFです。僕はその世界観や緻密な設定が大好きで、USJのBTTFライド*2に乗りたいと切望してきました。

 しかしアメリカにあったものはいつの間にかクローズされ、世界で唯一残っていた日本のBTTFライドも今月末を持って終了することが決まりました。言うまでもありませんが、昨年2015年は劇中で「未来」として描かれた年、すなわち映画としては30thアニバーサリーでした。

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画像のように、僕も当日には手近なグッズを寄せ集めてささやかにお祝いしましたが、その翌年にアトラクションがなくなってしまうのは、ファンとしては痛恨というほかありません。またかつて園内にあったBTTF専属のショップは、すでに忌まわしきミニオンの侵略によって塗り替えられてしまいました。

 ともあれ、こうした好機に最後の姿を拝むことができるだけでも喜ばなければならないと思い、朝6:20に滞在先を出発しました。

 

 到着はおよそ8時、開演30分前でしたがすごい混みようです。実際に敷地内に入れたのは9:15くらいでした。一番混みそうな「The Wizarding World of Harry Potter」へ足早に向かうと、案外混雑は軽いものでした。

 あんまり細かく書いても仕方ない(というかこのブログの目的に合わない)のでやめますが、この日はかなり網羅的に回ることができました。乗れたものを順番に示すと以下の通り。

Harry Potter and the Forbidden Journey

・Flight of the Hippogriff

・Jurassic Park the Ride

・Hollywood Dream the Ride

・Backdraft

JAWS

・The Amazing Adventures of Spiderman the Ride

・Back to the Future the Ride

あまりこうしたものに明るくないので正式な名前が違ったらすみません。12時間くらい館内にいましたが、めぼしいところはほぼすべて体験したと言ってもいいのではないでしょうか。Express pass 4とかいうのを買ってはいましたけど、そうでなくとも朝一で行けばどうにかなりそうな感じがします。どれも世界観が作りこまれていて大変魅力的でしたが、絶叫アトラクションが(ほぼ)初体験の僕には刺激が強すぎました。

 僕はあまり派手な性格をしていませんから、絶叫すべき場面にでくわしたところできっと声が出せないタイプだろうと思っていました。けれども、その認識は誤っていました。あの絶叫は、大声を出したいから出しているのではなく、落下という過度なストレスを解消すべく発した、ある種の「ストレスマネジメント」なのです。つまり、あくまで僕の場合ですが、もし叫ぶことがなかったとしたら、あまりの恐怖ないしストレスが精神のキャパシティを超えて、失神する可能性だってあるのです(たぶん)。やり場のない恐ろしさを紛らわそうとする努力が絶叫として響き渡っているのだと、体験して初めて理解できました。

 というわけで、終始僕は柄にもなく情けない叫び声を上げ続け、喉ががらがらになってしまいました。

 

 で、お目当てのBTTFですが、なぜビフが現在にいるのかという点はすこし疑問ですが、特にファンにとっては楽しめるアトラクションでした。球体のドームに映像を投射し、空飛ぶデロリアンに乗っている疑似体験ができるというものですが、思ったより揺れるし設定もきちんと活かされています。やっぱりデロリアンは壊れやすくなくては、張り合いがありませんよね。ところで「時速88マイルでビフのデロリアンにぶつかれば、2台揃って現在に戻れる」っていうのも、第2作目で「Mr. Fusion」なんていうご都合主義的アイテムを生み出したドクらしい発想です。つくづくなくなってしまうのが惜しいアトラクションでした。

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(雨の闇に沈む、もの悲しいデロリアン

 今日、並んでいる間にもドクやマーティに扮している人をたくさん見かけました。やはり多くの人に愛された映画なんだなぁと思いますし、また改めて見返そうと感じました。

 ところで、今日ひとつだけ乗車を拒否したアトラクションがありました。「The Flying Dinosaur」です。プテラノドンに掴まれて滑空するという設定もと、宙ぶらりんになって上下左右に揺さぶられるものです。だいたい「Hollywood――」でグロッキーでしたし、パンフの触れ込みでも「世界最長×世界最大の高低差」などと不穏な空気が張りつめていましたので、友人たちには申し訳なかったですが乗るのを断念しました……。そんなに怖くなかった、という話ですが、そんなわけはないと思います。あんな角度で落下して、マトモでいられる自分が想像できなかったです。

 いずれにしても、貴重な体験をともなう、たのしい休日でした。

*1:ジェットコースターは後楽園の商標とかいう話を聞いたことがありますけど、どうなんですかね。少なくとも和製英語なので海外で通用しないことは確かですが

*2:調べたらフロリダのUSにはけっこう早い1991年からあったんですね。3Dかどうかはわかりませんが、本場で体験したかった気もします。