日本語パートナーズ記@マニラ

日本語パートナーズ フィリピン3期として9カ月間の活動を経験。大学では国語学を専門にやっていましたが、キャリア的には背水の陣。

UPの火災について

 UPとはUniversity of the Philippines の略で、すなわちフィリピン大学のことです。国の名前を冠しているだけあって、国内で最も優秀な学生があつまる国立大学です。

 僕は大学2年の夏休みに、1ヶ月だけUPのディリマン校で教育実習をした経験があります。日本語を教えるだけでなく、文化紹介や普段の交流を通じてできた友人とは、FBを通じていまでも連絡を取り合い、彼らが日本に来た時には一緒に食事に行ったりしました。「日本でいう東大」という例えが適切かどうかはともかくとして、海外留学が極めて積極的な形で提供されていることも含めて、僕の目からすると非常に素晴らしい大学だと思います。

 

 そんなUPディリマンですが、先日とても悲しい事故が起きました。

 

 

 僕がお世話になった言語学研究室を含むFaculty Center(学部センター、以下FC)という建物が、1日深夜に発生した火災で焼けてしてしまったのです。FCには日本語を教えている先生方の個人研究室もありまして、授業で使う教科書や日本文化を伝える道具(けん玉とか)、さらには大切な思い出の品々が、すべて灰燼に帰したとのことです。共同研究室は辛うじて残ったようですが、それにしても消火剤などの影響もあって、設備は使いものにならないでしょう。

 日本にいると現地の情報はなかなか掴みづらいところではありますが、FBで友人たちが投稿している記事を見るだに、被害は甚大です。

 ほかにも主要なところとして、比日研究における貴重な資料の損失が大きいことが報じられています。

 

 言語学研究室では、教材の寄付を募っています。

 日本語の教科書はもちろん、その副読本、また日本語教材としての漫画、雑誌など、一刻も早い再建のために募集しているとのことです。

 もし、ブログをご覧の方がいて、UPに協力してもいいという方がいらっしゃいましたら、ご一報をお願い申し上げます。

 

追記:僕の大学の先生・職員の方々とも協力して、気持ちばかりの寄付・寄贈をお送りしました。聞いたところでは書籍類はだいぶ頭数が揃いつつあるとのこと。幸い、とは思いながらも、しかし失ったものがあまりにも大きいです。