滞在84日目:厳しい試験官ふたたび
またも社会人向けクラスでのオーラルテストのご依頼をいただきました。僕がフィリピンに来て初めてやった仕事らしい仕事もインタビューでした*1が、今回はそれよりひとつ上のクラスの試験です。ひとつ上といっても、メンバーはほとんど変わらずに見知った人が多いクラスですので、以前のものに比べれば格段に緊張度が低いです。
とはいえ質問文も若干ながら高度になっていますから、慎重に採点をする必要があるかと思います。
前回は最初に自己紹介のパートがありましたが、今回はすべて僕から質問します。「どこに住んでいますか」あたりはほとんどの方がスラスラ答えられましたが、若干高度な質問が含まれていましたので、学習者のプレッシャーは相当のものだったと思います。
例えば「家に友達を連れてきてもいいですか」というもの。文とか状況の妥当性はさておき、質問自体は「いいですか」なので、求められる答えは「いいです」か「だめです(いけません)」の2択なわけです。しかし、多くの人が「連れてくる」にひっかかってしまったようで「家にくる友達はいるか」「家に友達はくるか」という勘違いが頻発しました。答えになっていない場合は、ジェスチュアで「(丸をつくりながら)いいですか、(バツをつくりながら)だめですか」のように聞き直したりして、それでもだめなら英語で聞くという按配です。
日本語は疑問部が文末に出てきますので、多少聞き損じても問われていることはわかりやすいのではないかと思います。これは確か『ダーリンの頭ン中』*2で指摘されていたはずです。僕が英語で辛い思いをするのは、文の大半がわかっても、文頭の疑問詞を聞き損じているがために何を答えてよいかがわからない、という点です。例えば”Why are you taking Filipino class?”という文でも、”why”を逃してしまうと問われているのが場所なのか理由なのかわからなくなってしまいます。その点日本語は、と思いますが、日本人の発想ですかね。
それから「テストのとき、何をしてはいけませんか」という質問も難しいようでした。いちおう「~てはいけません」は既習らしいのですが、多くがピンと来ていなかったようです。その場合は「テストのとき、食べてはいけません(バツをつくりながら)」とジェスチュアで示したり、英語で質問しなおしたりしますが、意図が汲めても「~てはいけません」を作れた方はほとんどいませんでした。
点数は前回より若干厳しくつけたつもりでしたが、蓋を開けてみれば甘かったようです。どうやら根がドロップアウトさせるようにできていないみたいですね。にこやかにやったつもりでも、学習者の緊張と震え(?)を見ますと、怖い日本人が過ぎたのかもしれません。ともあれ全員が合格し、めでたくテストは大団円を見ました。
終わってからはみんなで韓国料理屋へ。
僕は4-5回行きつけている店ですが、Unlimitedのサムギョプサルが安く頂けます。キムチなどのサイドディッシュ*3も大いに楽しみました。
食べているときに、向かいに座った方に「FBを見ていると随分色んな料理を食べているけど、今のところベスト3のレストランはどこだい?」と聞かれました。僕は食べものが好きですので写真もよく撮るのですが、残念なことにグルメではありません。嫌いなものがなく、ほとんど何を食べても「おいしく」頂く始末ですから、人に勧められるような感覚はないと思います。絞り出した答えは、「今日食べた韓国料理」「8cuts burger」「Casa Verde」となりました。ジャンクフードが多いのでAmerican Boyとからかわれてしまいましたが、アメリカってそんなに行っていませんね。
翌日も7時から授業なのに帰宅は11時。けっこうつらいですが、楽しいイベントをパスするなんて真似は到底できません。
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