滞在51日目:漢字の面白さを語る
2日前に、ある日本語の先生から「漢字の話をしてみないか」というお話を頂きました。レベルは初級クラス。『げんき』で言うと第4課の漢字です。ラインナップは「日、本、人、月、火、水、木……」と、要するに曜日を中心に基本的な漢字が挙げられています。
書き順とかを紹介するだけでは僕がやる意味はありませんので、成り立ちとかそういう雑学的な話をして楽しんでもらうことにしました*1。
今回取り上げるものは、象形文字と指示文字*2として十分に説明できるものばかりでしたので、絵と比較しながら見ていくことにしました。
例えば「人」はこんな感じ。昨日は盆踊りをしていたためあまりに時間がなく、ただでさえ下手な絵がひどいことになってしまいました。それでもワードとペイントを駆使して頑張ったつもりではいます。
「人と人が支え合って」というのが俗説だというのは今や有名な話となりつつありますが、この授業ではそちらの説も取り上げました。ぶっちゃけた話、覚えられさえすれば由来などほとんど問題になりませんからね。
それから「本」はこう。
あえて順番を変え、「木」から始めることで「basis」の意味があることを強調しました。Basisがどうしてbookになるのか、という点について、僕は「本は知識の元だから」という答えを用意していきましたが、クラスからは「本は木から作られるから」という面白い意見も出ました。また「日本」が「日出所」という意味だというのは知っている学生もいたようでした。振り返ってみると、相互的やり取りができてよかったと思います。
「半」は考えたあげくこうなりました。
棒が1本あって、それを剣でまっぷたつに割る、という図です。学問的には牛の角とかいう話ですが、角の必然性を説明するのに骨が折れそうだったのでやめました。
その他「金」とか「土」とか、象形とされてはいるもののわかりにくい漢字も無理やり説明をつけたり、「曜」はどう説明しても難しさは変わらないのでどうにかスル―したりしました。
曜日の練習も含め、頂いた時間より少し短めの30分を使いましたが、それなりに漢字の面白さをわかってくれたのではないかと思います。
最後に先生が「漢字の『意味』がわかっていると、知らない感じでも意味を推察できる」という話をなさいました。そこで例として僕は「明」を挙げ、太陽と月だから共通点は、と尋ねると、「eclipse(日蝕・月蝕)」という意見が出たのはおもしろかったです。
準備段階は苦しかったけど、こういう感じの小発表ならバンバンやっていきたいですね。