日本語パートナーズ記@マニラ

日本語パートナーズ フィリピン3期として9カ月間の活動を経験。大学では国語学を専門にやっていましたが、キャリア的には背水の陣。

洗濯事情について

 フィリピンで9ヶ月を生活するとなった時に、真っ先に心配したのは食事でも病気でもなく、日々の洗濯でした。派遣先が決定して割と早い段階で寮の情報も送られてきましたが、洗濯の設備はなさそうとわかり、どうしたものかと頭を悩ませました。

 前に1ヶ月滞在したときも、洗濯機や洗濯サービスのないところに宿泊していましたが、なんと自分でも驚くべきことに、手洗いで全日程をやり過ごしていました。今やれと言われたら絶対に断る過酷な生活です。

 さすがに9ヶ月それはつらいので、ある意味定石どおり、洗濯屋さんを利用することにしました。

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 現地に暮らす方々が洗濯屋さんをどれだけ利用しているのかはよくわかりませんが、割とあちらこちらに見かけますので、商売が成り立つだけの需要はあるということでしょう。僕が利用することにしたのは、UP学内のショッピングセンター*1にあるお店です。扉を開けて入ると美容院で、わきにある階段を上ると屋根裏みたいな狭い空間が店舗になっています。

 システムは割にざっくりしていて、kg単位での支払いになっていて、この店は24ペソ/kg。最初は要領が分からなかったので、ひとまず偵察に行ったところ、不織布の薄いトート*2に入った洗濯物が所狭しと置かれていました。事前にネットで調べたところによると、下着*3は断られたりとか、たとえ1kgでも最低料金として5kg分をとられたりとか、そういう複雑な事情が潜んでいる場合も懸念されたので、そのあたりを質問。結果的に、最低料金みたいな面倒なものもなく、下着などについて聞いても「any cloths」が大丈夫とのことだったので一安心。また洗うのにかかる時間も聞いてみると、「今日出したら2日後の夕方」に引き取れるということでした。前回での滞在は、十分な衣類を用意していなかったため、2-3日戻ってこないというのも厳しい状態でしたので、洗濯屋さんは利用せずに頑張っていました。

 

 で、これは非常に幸いだったのですが、こちらに来るにあたって、いくつかトートバッグを用意していました。ちょっと大きめのを選んで5日分くらいを詰め込むとこんな感じ。

 

[写真追加予定]

 

ちなみにバッグは、神保町の梓書房さんで販売している「本の街エコバッグ」です。丈夫な作りで使いやすいので普段から愛用しています。洗濯物入れに使われるのは不本意かもしれませんが……。

 

 持っていくと、袋ごと量りに乗せてその場で値段を割り出します。伝票に名前を記入し、2日後にその控えを持って引き取りに来た際、料金を払うことになります。いまのところ5-7日分まとめて出す場合が多いですが、料金は70-80ペソ(200円弱)くらいです。

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ご丁寧にトートまで洗ってくれて、きれいに畳んだうえビニール袋*4に入っています。心配だったワイシャツも白いまま(色移りなく)ピチっと畳まれていましたし、甘い芳香剤の香りも僕は好きです。

 

 ちょっと心配なのは紛失ですね。他の方のブログなどにもありますが、おそらく一度なくなったらもうどこにあるかわからなくなります。これを痛感したのは初めて利用した時で、返ってきた洗濯物の中に他の方の衣類が1点紛れ込んでいました。

 たとえば、自分の袋からあぶれて洗濯屋さんに転がっていたのであれば、「忘れ物コーナー」みたいな形で置いておいてくれるかもしれません(それだってあまり期待はできないでしょう)。ですが、間違って他の人の手にわたってしまうと、その人が洗濯屋さんに返さなければ、絶対に僕の手元には戻ってきません。となると名前を書いておいてもあまり意味はないでしょうから、せめて何を預けたかくらいは控えておこうと思います。

 

 もうひとつネックなのは、必ずしも毎日ちゃんと営業しているわけではないということです。いちおう定休日はないことになっていて、20時くらいまではやっていると案内に書いてありますが、19:30取りに行ったら閉まっていた、なんてこともありました。またフィリピンでは突然「来週の○曜日は祝日」となることが多々あります(すでに2回ありました)ので、その日は開いていないと思ったほうがよいみたいです。

 従って、手持ちの洋服に十分な余りがあるうちに、こまめに持って行ったほうが安全だろうと思います。多少高くつくかもしれませんが、いずれにしてもしれた額ですので。

 

 とまあ懸案事項はありますが、タオルとかのちょっとしたものも出せるので便利に利用させていただいています。とうとう先日、受付の方が、伝票番号を言う前に僕の「本の街エコバッグ」を差し出してくれるようになりました。町の人が顔を覚えてくれるというのも、嬉しいものです。

*1:この言い方だと絶対に様子が伝わっていないと思いますが、見た目としては吉祥寺のハモニカ横丁みたいなイメージですかね。たいていのものは買えますが、薄暗いです。

*2:オープンキャンパスなどでもらえるようなやつです(名前あるんですかね)。あれよりもう少しマチのあるものが主流みたいでした。

*3:英語でなんと表現したらいいか、パッと思い当たりませんでした。undergarmentあたりが無難な表現でしょうか。

*4:ビニール袋のことを日本語では「ビニール」と表現したりしますね。特に持ち手のない、スーパーの袋詰めコーナーにおいてあるタイプを指すことが多い気がします。こちらではただ"plastic"といわれています。もちろん"plastic bag"の略でしょうが、他の国だと"bag"のほうにフォーカスしていたような……。ともかく英語でビニール(vinyl)は使われないみたいです。