日本語パートナーズ記@マニラ

日本語パートナーズ フィリピン3期として9カ月間の活動を経験。大学では国語学を専門にやっていましたが、キャリア的には背水の陣。

研修19日目:使命と責任

 研修の2週目が終わろうとしていますが、顧みるにつけて、自分がメンバーとうまく交流できていたのかが少し不安にもなります。ずいぶん前にも書きましたが、もともと人と話をするのが得意ではない性分であるのにくわえて、人の評価を気にする質ですから始末が悪い。これで自分の道をつっぱしることができたらもっと強かろうに、とよく思います。

 だから頑張っていろいろな人と関わろうと努力しているのですが、それで「こいつはおもしろい奴だ」と思われても実際ではありません。同様に、僕はあんまり頭がよくありません。柔軟な思考もなければ、独創的な発想もない。記憶力もどうやら鈍いし、とりたてて目立つ才もありません。これをうまく見せるにはどうしたらいいか、と考えた結果、さまざまに手を出しまくるという結論に至りました。

 

 

①英語

 今日は、前々回に挑戦した日本文化発表のリベンジです。前回は「こいのぼり」をやりましたが、今回はテーマを変えて「お盆」の話を選びました。事前に話すことを考えてはおきましたが、うーんやっぱりうまく言葉が出てきません。提示した情報は以下のようなポイント。

・お盆には、先祖の霊が帰ってくると信じられている。

・初日に火を焚いて迎え、帰るときにはpaper lanternで送る。

・僕の地域ではナスの牛ときゅうりの馬とを使って移動すると考えられていて、道端にそうしたものが転がっている。

・お祭りが開催され、てっぺんで太鼓を演奏している塔を囲んで踊る。

・祭りには出店もあり、焼きそばや綿あめを買える。

・もっとも有名な盆踊りが徳島の「阿波踊り」。

あるいはもっと話すべきことはあるかもしれませんが、時間いっぱいでした。でも例えば中学生向けて話すとしたら、あまり信仰の話はできないでしょうから、こんなものなのかもしれません。

 

②日本文化紹介Ⅱ

 昨日の続きで準備をしましたが、われわれのグループは「ドラえもん」をやることにしました。「ドラえもんの何を?」という疑問はごもっともなこと。今回の発表のテーマは、絵描き歌です。おそらく日本で一番有名な絵描き歌*1である、ドラえもんの絵描き歌を伝え、その過程で劇中に登場する日本的なものを紹介できたら、という思惑です。いちおう、知らない人のために動画を貼っておきます。

www.youtube.com大山のぶよの悲報が響き渡ったのも記憶に新しいですが、やっぱり名作はいつどこであっても人の心をつかむのだなぁと、柄にもなくしんみりします。

 月曜にもっと詰めて、火曜日に発表となります。

 

③対ASEAN外交

  今回の派遣で行くのはフィリピンとベトナムとですから、どちらもASEAN加盟国です。ASEANというとそれなりに歴史がありそうな感じがしていましたが、現在の形になったのは割と最近のことのようです。

1967 設立。原加盟国:インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポール、タイ

1984 ブルネイ加盟

1995 ベトナム加盟

1997 ラオスミャンマー加盟

1999 カンボジア加盟

2008 「ASEAN憲章」発効

2015 ASEAN共同体設立

 上の年表はお配りいただいた資料の丸写しですが、加盟国でいうと1999年になってようやく今のASEANになったということになります。

 日本とASEANとの交流は、1977年の「福田ドクトリン」に端を発しているそうです。「日本とASEANは対等なパートナー」なんて、当時の発想としてはかなりセンセーショナルではないでしょうか。今となってはASEANの異様な発展を見据えてのものと解釈できますが、実際はどうだったのでしょう。2013年に安倍晋三も同様の表明をしているくらい、福田赳夫の発言は普遍性があったわけです。

 また表に示した「ASEAN共同体」というのも新しく、昨年末に出来たばかりという話です。政治的な話はもっと詳しく調べないとよく分からないのですが、いままさに統合がすすみつつあるというのだからホットですね。

 (しかし社会科に弱いこと……)

*1:あと有名なのって「はっぱかな?」みたいなのしか思いつきませんけど、他にありますかね。それすら現代では歌われていないのかもしれませんが。