日本語パートナーズ記@マニラ

日本語パートナーズ フィリピン3期として9カ月間の活動を経験。大学では国語学を専門にやっていましたが、キャリア的には背水の陣。

研修12日目:ゲストを囲んで

 今日はフィリピンメンバーのうちお一方の誕生日でした。さらにいうと、翌日が誕生日という方もいらっしゃいました。というわけで裏でコソコソサプライズの準備をしたり、どこでどういうパーティをするか画策したり、緊張感漂う1日でした。

 ちなみに僕の誕生日は4月7日。鉄腕アトムと同じです*1が、過ぎてしまったばかりなので、パートナーズの皆さんには祝っていただけなさそうだなぁと思っています。

 

 

①英語

 今日は旅をテーマにして、空港とホテルの予約とをやる予定でしたが、前回の復習などもあって空港がほとんどメインとなりました。

 旅や緊急時の対処という関連で、初めに病気や症状の言い方を勉強しました。"ache"は痛むことですが、"headache""stomachache"に加え"footahche""backache"みたいな言い方もできるそうで、応用の幅は広いです。他に習った単語としては、"antibiotics(抗生物質)"も初めて聞きましたし、"nauseous""fainted""cramps"などなど、日本語ならよく言う表現でも案外知らないものです。病院にかかるときのことを考えて、少しでも語彙を増やしておきたいと思います。

 で、空港の話。immigrationって言葉は知っていましたけど、出入国管理の両方を指すのですね。出国は"emmigration"とか言うものかと思っていました。どちらにしても人の波をくぐって行けば順番は間違えませんから、より大事なのはそこで何を言うべきかということです。

 確かカナダの入国管理局だったと思いますが、ひょっとしたら通してもらえないのではないかと言うほど緊張したことがあります。やり取りは以下のようなもの。

管「目的は?」

僕「観光です」

管「どこに行きますか?」

僕「友達の家です」

管「(怪訝な顔)その友達は何をしていますか?」

僕「確かまだ学生だったと思います」

 ポイントは「どこに行きますか」ですね。観光と答えた以上は観光地を答えなければなりませんでした。しかし友達の家に泊まるからとリサーチを怠った僕は、なにひとつバンクーバー周辺の観光資源を知りませんでした。この時はしどろもどろになって説明しようとしていたらパスポートを返してもらえたので、事なきを得ました。

 いつもの通りロールプレイをしましたが、今日は先生となぜか僕とが空港側の人間に扮し、他の方が空港で実際に潜り抜ける順番に会話練習をするというスタイルでした。僕の担当はセキュリティと税関。むろん向こうのスタッフがどんな振る舞いをするかは知っていますが、どのように会話しようか悩みましたが、なんとなくそれっぽくできたようです。"Anything to declare?"(申告するものはありますか)を覚えていたのは我ながらあっぱれです。中学の時にNZへ行くために覚えたのがここで活きました。なお、実際に聞かれたことはありません。

 

②経験者に聞く

 パートナーズのフィリピンへの派遣は3期目なので、 2代分は先輩にあたる方がいらっしゃるわけです。そのうちの2名が、その経験を語りに来てくださいました。

 僕の派遣される学校の方ではないので、主に生活環境などの共通する部分に集中して聞いていましたが、暮らしはそれなりにうまくやっていけそうな気がしました。基金からいただける活動費も十分らしく、また同じ国に派遣されるメンバーとの関係を密にすることで助け合えるというのだから心強いです。とはいえ治安の面ではやっぱり日本より危ないので、タクシーとかジプニーとか、特に女性は注意する必要があるようです。

 

ボイストレーニング

 ボイトレというからどんな講座かと思っていましたが、要は大きく通る声をいかにして出すか、というのが題目でした。講師の方はフリーアナウンサーをされている方で、関西を中心に活動しているそうですが、声を聞いたら「ああ、あれの声ね」という仕事もなさっていました。

 先生がおっしゃった、人前できちんと話すコツは以下の3点。

 (1)肩と首を回して、筋肉をほぐす。

 (2)深く息を使った呼吸をする。

 (3)楽しいことを考えながら、笑顔で話す。

まあ言われてみれば当たり前なことなのですが、こうしたコツを改めて頭に入れておけば人前であがりそうになった時に意識的になることができ、緊張を和らげることができるかと思います。

 曲がりなりにも10年以上フルートだけをやっていましたので、腹式呼吸にはそれなりの自信があります。ふだんは声が通らないほうですが、いざ練習として大声を出すとなかなかに爽快なものです。完全に余談ですけど、「アエイウエオアオ」を練習しているときに、先生から「いい声ですね」とお褒め頂いたのは実はかなり嬉しかったです。

 

④お誕生会

 裏でこそこそ色紙を作ったりケーキを買ってきたりと奮闘した(僕はなにもしていないのですが)甲斐あって、サプライズは成功したようでした。食事の後でカラオケルームに呼び出して「ハッピーバースデー」と相成ったわけですが、しかしこうした企画を考える人は本当に偉いと思います。僕はサプライズの類がいっさいできなくて、プレゼントひとつ自分で選ぶことができないのですけれど、こういう発想の自由な人が世界を引っ張っていくのだと思いました。

 みんなでケーキを食べたあとは、自然にカラオケをしたり、みんなで「恋チュン」を踊ったりと盛り上がりました。

*1:少し前に警察で事情聴取(捕まえた側として)を受けたのですが、その時担当だったお巡りさんが「うちの息子も同じ誕生日で、しかもアトムに縁のある名前なんだよ(ここでは伏せます)。それはあとから気づいたんだけどね」とおっしゃっていました。会話としては楽しいんですが、僕としては聴取を早く終えてほしかったです