日本語パートナーズ記@マニラ

日本語パートナーズ フィリピン3期として9カ月間の活動を経験。大学では国語学を専門にやっていましたが、キャリア的には背水の陣。

教育の話

思い出す事など④

僕は未だこれといった肩書がございませんで、まして日本語教師では決してないのですが、振り返ってみると日本語学習者とはかなりかかわってきたように思います。 この場合、生業ではないので正確な表現じゃないことは百も調子ですけれど、それなりの経験をし…

思い出す事など③

カガヤンデオロ(CDO)へ行った時のことです。 記事としては滞在199日目:カガヤンひとり旅①あたりからご参照いただけるとありがたいですが、パートナーの仕事としてというよりは、どちらかというとバカンスめあての遠征でした。まあ結果としてはCDOの2校で授…

佐々木瑞枝『何がちがう? どうちがう? 似ている日本語』

さて、僕はすでに「日本語パートナー」のバッジを外していますので、このまま本ブログを廃墟にしてしまおうかとも思ったのですが、メンテナンスを怠れば容易に寂れてしまうことは目に見えていますし、それではちょっとこの記録の趣旨、すなわち「日本語パー…

滞在225日目:日本語はやさしいですか?

さて、忙しい月末なわけですが、その分日々の充足も多く感じられますね。貯まった記事も細々と書きつないでいく所存です。 この日はDemo Teaching、すなわち1つの授業を持たせていただけることになりました。もちろんそうそう頂ける機会でもありませんから、…

滞在205日目:参拝と新年の抱負

新学期でクラスの編成は変わりましたが、驚くべきことに(あるいはさるべくして)先生ごとのクラスの雰囲気はみじんも変わっていないように見受けられます。盛り上げるのがうまい先生はどこでも健在ですし、大人しい感じの先生ならばどうあれ大人しいクラス…

滞在196日目:学期と新生活の開幕

ようやっと新学期が始まりました。 改めて考えてみますと、ここに派遣されて最初の1ヶ月は休み期間でしたし、この冬休みについても1ヶ月強何もしていません。厳密には学会に参加したりとか他の学校に行ったりとかしましたが、本務校での活動がないというのも…

滞在189日目:文字の導入など

なんにしてもUPの授業は始まっていないので、これを好機と他の学校へ遊びに行くことにしました。今日は、以前ふろしきの出張レッスンを行った高校*1で書道の体験をするということでしたので、微力ながらお手伝いに行くことにしました。 *1:参照滞在132日目:…

滞在164日目:カルガモ的セブ観光③「日本の姿」

さて学会も2日目。この日の発表にはもう、純粋な日本語学とか日本語教育とかの発表はなく、どちらかというと日本研究とか日本でどんな研究がなされているかという報告が主となっていました。 諸事情あって最後まで入られなかったのですが、難しくも興味深い…

滞在154日目:口頭試験について

もういい加減ほとんどのクラスがテスト期間に突入しまして、そうなると僕の出番は格段に少なくなるのが必然であります。中間試験のときには、先生の不在などによって試験監督を任されたりもしましたが、今回はそんなこともなく、殊筆記試験においては全くの…

滞在139日目:高校の授業を目の当たりにする

UPでの活動は基本的に週4日です。授業としては割合詰まっているほうだと思いますが、日曜日は休みで土曜日と月曜日についても行かなくてよいというのは、精神的にかなりありがたいものです。とはいっても、うちにいたってすることはありませんし、ひとりでど…

滞在112日目:かるたを目前におりがみ

このブログとかTwitterとかいったメディアについて、僕は匿名で参加しています。本名を伏せる意味もそんなに思い当たらないわけですが、メディアの性質としてあまり一般人が顔を出してやるものではないように感じる次第です。小学校で「ネチケット*1」を叩き…

滞在105日目:テストいろいろ

フィリピノ語のテストが返ってきました。満点の確信など毛頭なく、かといってそこまで低い点を取ったという自覚もないままうけとってみますと、果たしてまずまずのスコアでした。

滞在98日目:脳の煮え立ちそうな日③「mahirap ang test ng Filipino」

フィリピノ語の授業については別項目で記事を載せると再三言いながらも、やっぱりそうもいかないような気がうすうすし始めていますので、断片的に書いてしまいます。 「コソア」が終わったところで1時間半昼ご飯を食べる間をとって、その後にすぐテストとな…

滞在98日目:脳の煮え立ちそうな日②「この+本=これ」

続いては「コソア」の授業です。一応申し上げておきますと、本来ならパートナーズに求められるのはあくまでもアシスタントであって、単体で授業を行うことは推奨されていません。けれども、僕の志望が日本語教師であることや、いちおう有資格者であることが…

滞在79日目:あるバタついた1日③「避難訓練とスペイン語」

午後イチの授業は日本語の授業とは言いながらも「日本事情」がテーマとなっています。現代日本の諸問題について、実際の新聞記事やエッセイなどを読む中で学ぼうというのですから驚くレベルです。 ふだんは毎週木曜日に学生の発表が催されますが、この日は「…

滞在70日目:お土産をうまくばら撒く

今日は初級のクラスでバザーが催されました。小物を中心に売りたいものを持ってきてくれとのお達しが事前にあり、学生たちは文房具から手作りのグッズから色々なものを持ち寄りました。 初めはてっきりボランティア的な活動なのかと思ったら、これは日本語の…

滞在35日目:新学期の幕開け

とうとう、日本語パートナーズの本丸といえる、授業でのアシスタントが始まりました。今日が初日ということで、柄にもなくわくわくするのを抑え、昨晩は早めに寝付きました。 といってもちろん1回目の授業ですから、日本の大学でもそうあるように、今日行わ…

滞在32日目:先生向けの研修を見学

JFM(国際交流基金マニラ支部)で、高校の日本語の先生方を対象とした研修が開かれるというので見学に行くことにしました。前日に、おそらく食べすぎによる嘔吐から学校を早退していまして、朝方は様子見と思いましたが、どうにかシャキッと歩けそうだった*1…

永井一郎『朗読のススメ』

さて、今回読んだのはこれ。 さすがに有名な人ですので「永井一郎」と聞いただけでピンとくる方も多いとは思いますが、「サザエさん」で波平役を長らく演じていらした俳優さん*1です。まぎれもない名優でしたが、惜しくも2年前に他界されています。本書の刊…

千野栄一『外国語上達法』等、モチベーションを上げる読書

今日読み終わったのはこの本*1。 題名を見る限りあまりに安直。「こんなものを読んでコツが分かれば誰も苦労しない!」と僕もそう思いました。しかし、岩波新書についてご存知の方ならお判りでしょうが、このレーベルの黄色表紙は70年代~80年代に出版された…